枯れ葉

2005年 10月 19日


時刻がカタッとひとこま進むときに、枯れ葉が枝を離れてふわりと宙に浮く。
風のない空間での枯れ葉の落下速度は、秒速50センチから1メートルが美しいという。

枯れ葉が舞うのを、じっくりと見るわけでもなく、私たちは山の奥へと走ってゆくのでした。

原始林のように静かな木立を通り抜けるときに見晴らしがいい場所があったのでバイクを止めた。
アイツもすーっと私の隣にバイクを止めて、自分の肩越しに私を見上げた。

秋の夕暮れのやや赤みを帯びた日差しを背中に浴びて、この高台から山裾を見下ろすと、明るさを失いながらも燃えるような紅葉が目の前に広がっていた。

夜が迫っている。

木のテーブルを前に、洒落たカップで熱いコーヒを飲み、何かを語りあうということは、私たちの旅には一度もなかった。

真っ暗闇に押し潰されないように、じっとじっと寄り添っていたのだった。