長い夜 その3

2007年 12月 23日


ないしょの話だよといって
キミの耳に近づけた唇が話し掛ける前に
ボクの影とキミの影が触れ合って
ほほを赤く染めている

これはボクがまだ17歳くらいのころに、授業の合い間に大学ノートに書いた落書きの一節だった。

----

いつか昔に、この落書きのことをキミに話したかも知れない。

ボクたちは、
髪と髪が触れ合うほどまで傍に近づく運命になんかなかったのに、
シナリオの紙切れが一枚、風に吹かれてどこかに飛んでいったからなのだろうか、
長い夜に、寄り添いながら話をすることになったんだ。

不思議な夜だった。

悪魔が罠を仕組んだ夜。
黒い天使のようなキミが、ボクを魔法にかけてしまう。

キミの背中は、柔らかくて、丸くて、温かかった。