終楽章(1) 一本の道
2007年 05月 11日
あの道を歩み続ければ、キミに再び必ず出会え、手を取り合っていつまでも行けるのだと、そんな夢を持っていた。
その道は真っ直ぐばかりではなく、曲がりくねった道であるだろうけれど、ボクたちは迷うことなくゆけるのだと信じていた。
一本の道。それは、深い森を潜り抜け、大きな沼の畔を回って、遥か遠くへとボクたちをいざなってくれる道だった。そこにはキミにもボクにも幸せが待っているのだ。
いつか、キミがボクに見せてくれたナスカの地上絵のような鳥が飛ぶ森で、透き通るように清らかに流れている湧き水を、二人で見つけて感動したあの日を忘れはしない。
あのころはいつも、ボクたちは仲睦まじく手を繋いでいた。
深く緑がしみこんだような湖面で手を漱いだり、石投げ遊びをしたりして、少しだけ道草を喰いながらも旅を続けていた。
再びそんな風に、二人は歩み始めるはずの一本道だったのに。
(つづく)