生命の教育研究所----今を生きるあなたに伝えたいこと

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アジのタタキ 5号

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好奇心を持て!
 
 確かに、お金や時間がないとできないことがたくさんあるけど、今やれることもいっぱいあるはずだ。

 何でもいい。

 手当たり次第にやってみることだ。
 すべてのことに興味を持つことだ。

 とは言っても、麻薬はやっちゃダメだし、洗脳されてみたいなどと思っちゃいけない。
 自分の人生や他人の人生を破壊するようなことは、やっちゃいけないんだ。
 
 音楽を聴かなければならないし、本を読まなければならない。
 美術館に出かけなければならないし、映画を見なければならない。

 「いつかやろう」ではダメなんだ。
 今やらなきゃ。

 今、この時期に絶対に聴かなきゃならない曲があるし、今、この時期に読まなきゃならない本があるし、今、この時期に出会わなければならない人がいる。

 今日なら感動できるけど、明日では感動できないことが、いっぱいあるんだ。
 
 十数年前にスペインへ行ったことがある。
 その時たまたま(本当は必然なんだろうけどね)、プラド美術館にピカソの「ゲルニカ」があった。
 戦争の悲惨さを表した画で、その画に感動する人々が世界中にいる。

 その本物が目の前にあった。

 ちょうど教室くらいの大きさの部屋で、黒板ほどの大きさの画がガラスの向こうにあった。
 微妙なグレイが使われていて、人やら馬やらが、たくさん描いてあった。
 僕は、20分ほどそれをじっと眺めていたけど、何の感情も沸いてこなかった。

 情けなかった。

 画がダメなんじゃない。
 その画を感じる感性が僕にはなかったんだ。
 本物と接する機会があっても、自分がそのレベルになってなければ、「猫に小判」「豚に真珠」なんだ。
 
 友人が楽しいと感じることは、僕も楽しいと感じたい。
 友人が涙を流す曲を聴いて、僕も涙を流したい。

 欲張りな僕は、いろんなことを知りたくて、いろんな経験をしたくて、広く浅い知識を片っ端から集めた。
 だから、自分の知らない世界を知っている人と話すのが好きだ。

 その人の世界すべてをのぞいてみたいと思う。
 その人と同じ体験をしてみたいと思う。
 
 僕は、ヨットに乗ったことがない。
 だけど、ヨットがどうして前に進むのかという基本は知っているし、小型ヨットはよく転覆して、それが「沈」と言われていることも知っている。

 大学の時、ヨット部のヤツと話す機会があって、「沈したときに元に戻すのはどうするの?」ときくと、そいつはびっくりして、「どうして沈という専門用語をお前が知っているんだ」ということになって、別に僕がヨットに詳しいわけじゃないけど、そいつはヨットのことをいろいろと教えてくれた。

 僕が「沈」という言葉を言わなければ、もっとあっさりと話が終わっていたかも知れない。
 たったそれだけの単語を知っていただけで、話がはずむんだ。

 あの時、僕は、自分の知識の確認ができたし、知らなかったことも教えてもらった。
 その知識は、いつかヨットを操縦するようになったときに、役に立つに違いないんだ。
 
 その時が来てからじゃ、間に合わないことがたくさんある。
 その時までに、すべての準備をしておかなければならない。
 すべてが無理ならば、できる限りのことをしておかなければならない。

 知識を蓄えておかなければならないだろうし、知恵を身につけていなければならない。
 柔軟な思考ができるように頭の訓練をしておかなければならないだろうし、感性を磨いておかなければならない。

 何からやり始めてもいい。
 どのように始めてもいい。

 始めるのは、少しでも早いほうがいい。
 若いときの吸収力というのは、相当なものなんだ。
 乾いた砂が水を吸い込むように、君たちは何でも吸収することができる。

 自分の能力を過小評価してないか?
 どんどん自分自身に刺激を与え続けよう。

 そうして、好奇心を忘れず、常に貪欲でありつづければいいんだよ。ウン!
 
 

4号 今から準備をしろ!(女の子用) or !(男の子用)  ◆ ◇ ◆  6号 自由であれ!
 
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