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みかんのわ 13号

イメージ写真

イメージ戦略ってなぁに?
 
 strategy(ストラタジィ:戦略)は、有効なものを必要とする。

 内容がなくても、なんとなくカッコ良いと思わせることができたら、イメージ戦略は成功だ。

 その商品を持っていると、カッコ良く思われるというイメージをうえつけると、みんながその商品を買い求めるようになる。

 そのイメージは、映像によって生み出されることが多いけど、文字として表現されていることもある。
 

 10年程前から流行っている言葉に、「国際化社会」「情報化社会」「21世紀に向けて」等がある。

 これらの言葉を使うと、文章がなんとなくカッコ良く見える。

 でも、それらの文章を読むと、何が書いてあるのか分からなかったり、内容がまるっきりなかったりする。

 大学案内なんかに、これらの言葉はでてくるし、学部の名称を「国際・・・」とか「情報・・・」とかにした大学も多い。
 名称を変えるだけで学生が集まるんだから、笑いが止まらないだろうねぇ。

 これらはキーワードなんだ。
 

 ここで、注意。これらのキーワードがでてきたら、文章をよく読むこと。

 「国際」とか「情報」という言葉のイメージは、個人によってかなり違ってるから、各自が勝手にカッコ良く解釈してしまうことがある。

 その文章が一般向けであるならば、それを書いた人が、どういうことを「国際化」と考えているのか、どういうものを「情報」としているのかということについても書かないと、正確に内容を伝えられないだろう。

 だけど、それらについて、わざと何も書いていないとしたら、その文章は、まやかしだ。

 読者が勝手に良いように解釈してくれるだろう、ということを念頭に置いて書いた策略なんだ。


 例えば、昔の占い師が使ったテで、「あなたのお父さんは、死んでいないでしょう」というのがある。

 ほとんどの人は、こう言われると、その通りだと頷く。

 「死んで、(この世に)いない」とか「死んで(い)ない」とか、自分に都合良く聞いてしまうからだ。

 同音異義語はたくさんあるし、会話の時は、言葉のひとつひとつを確認しながらなんてことはしないから、相手に勘違いさせようと言葉を選んでしゃべられたら、こっちはお手上げだね。
 

 海外パックツアーでしょっちゅう外国に行ってる人たちが、「国際人」って聞くと自分のことだと思っているのかどうかは知らないけど、海外旅行する人たちみんなが「国際社会」に貢献しているってわけじゃないだろう。

 ま、行かないよりマシかもしれないけど、外国に行かなきゃ「国際人」になれないんだろうか。
 
 コンピュータを買えば「情報化社会」の一員になるというわけでもないだろう。

 ましてや、ファミリーコンピュータ(ちょっと古いか。)では、どうしようもない。

 インターネットで遊べたら、「情報化社会」を認識できるんだろうか。

 「情報処理」ってのは、どうすることなんだろう。
 コンピュータがやってくれることなんだろうか。

 まさかワープロを打つことが、「情報処理」でもあるまい。
 

 何かで「21世紀」なんて言葉がでてくると、僕なんか、一体全体どうしたんだと思ってしまう。

 その言葉を使っている人は、西暦2001年からが21世紀だってことを理解してるんだろうかとも思ったりする。

 区切りをつけるってのは理解できるけど、21世紀になったときに、何を目指すと言うんだろう。

 とりあえず、今は「21世紀に向かって」と使っておけばいいだろう、21世紀になったら、そのとき考えようってのが多いような気がする。

 「21世紀」という区切りが来るから、「今」何かをしなくちゃならないんだろうか。
 

 この社会を作り出した大人たちは、君たちに期待している。

 「21世紀は、情報化社会の中で、国際人として活躍する君たちが主役だ。
   だから、がんばってくれ」と。
 

 さて、何をどうすればいいんだろう?
 
 

  

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