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みかんのわ 19号

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恋愛ってなぁに?
 
 好きな異性ができると、人は真剣に全能力を使い始める。 
 
 どうやって話しかけようか。 
 どんな話をしようか。 
 
 偶然を装うには、どうすればいいか。 
 
 自分は、十分魅力的だろうか。 
 嫌われていないだろうか。 
 
 この想いは伝わるだろうか・・・。
 
 
 最近は、少年マンガにも恋愛小説風のものが増えてきたみたいだけど、僕が少年の頃には、少年マンガは、熱血スポコンものばっかりだった。 
 
 恋愛小説風のものは、少女マンガにしかなくって、大きな目をした少女やら、異様に足の長い巻き毛の少年(?)が登場していた。 
 
 同級生の女の子たちは、そんなマンガを読んでたわけだから、きっと彼女たちの想像する恋愛は、そういうマンガのようなものなんだろうと勝手に解釈して、ページを開けても、どういう順番で読めばいいのか分からないような少女マンガを読みあさった。 
 
 一条ゆかり、槙村さとる、田渕由美子、陸奥A子 etc. 
 
 マンガの世界のかっこいい少年たちは、窓辺に腰掛けたりしてたから、そういったことの真似もしてみた。 
 
 今、思い出すと赤面ものだけど、当時は、それなりにがんばっていたんだ。 
 
 大人になってから、同級生に「あの時のお前は、サマになっていた」と言われたから、きっとそれなりだったんでしょう。 
 
 で、女の子にもてたのかというと、残念ながら、そういうことは、まったくなかった。
 
 
 赤い糸の伝説というのがある。 
 
 結ばれる destiny(デスタニィ:運命)にある二人の手だか足だか知らないが、小指どうしが赤い糸でつながっているそうな。 
 
 僕の友人が女の子を食事に誘ったとき、「僕たちの小指には赤い糸がつながっているのが見えるね」と言って、彼女が見えないと言うと、ポケットから事前に買っておいた本当の赤い糸を取り出して、「ほらっ」と言って小指どうしをつないだそうな。 
 
 僕には、とてもそんな真似はできないなぁ。 
 
 で、彼は、彼女とうまくいったのかというと、それっきりだったそうな。
 
 
 恋に恋する時がある。 
 
 だれかを本当に好きになるんじゃなくって、だれかを好きでいたいという願望から、適当なだれかを自分が好きになったかのような錯覚に陥る時だ。 
 
 フラれると、それなりに悲しいけれど、すぐ別のだれかを好きになっている。 
 
 だれかを好きでいる状態の自分が好きなんだから、相手は特にだれということでもなくって、今までの対象となっていた人への想いが、別の人に向かうだけだから、立ち直りも早いんだ。 
 
 そういった自分の状況に気づかないでいると、それなりに楽しいけど、恋愛ってこんなもんかってことになってしまう。 
 
 
 そうじゃないんだ。
 
 
 人を好きになると、世の中が変わる。 
 
 何でもないことで一喜一憂するようになる。 
 
 いつでも好きな人のそばにいて、同じ時間と同じ空間を共有していたいと思うし、切ないときは、本当に胸が苦しくなる。 
 
 これは切なさを表す言葉じゃないんだ。 
 錯覚でもなんでもなくって、現実に胸が痛くなるんだ。 
 
 小学生が、そんな状況になるとは、想像できない。 
 
 つまり、精神が子供のままでは、恋愛と呼べるほど人を好きになることはないんだろう。 
 
 恋愛をするためには、心が大人にならなきゃいけないんだ。
 
 
 恋の歌が世界中で歌われてるのに、歌い尽くされることはないし、恋愛小説が書き尽くされることもない。 
 
 人を好きになるなり方は、無数なんだ。 
 
 人を好きになると、つらいこともたくさんあるけれど、そんなことを恐れてはいられない。 
 
 だって、人を好きになること自体が素敵なことなんだから。
 
 
 いつか素敵な人が現れたとき、その人がふりむいてくれるくらい、自分は十分魅力的になっているだろうか。 
 
 いつか、その時のためにも、常に自分自身を磨いていかなきゃならない。 
 
 すぐにボロがでるような、着飾った外見はいらない。 
 
 内面の輝きが外にあふれ出てくるようにならなくっちゃ。
 
 
 ところで、君の中身は、輝いてるかい?
 
 

  

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