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みかんのわ 4号

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親友ってなぁに?
 
 友達ってのは、いいもんだ。

 親しい友達もいるし、あまり親しくない友達もいる。
 中でも親友っていうと、また、違う響きがする。
 
 でも、「親友って誰のこと?」って訊かれると、ちょっと困ったりする。
 
 僕は彼を親友だと思っていても、彼が僕のことを親友だと思ってないとき、片想いの親友ってあるんだろうか。
 両想いかどうかは、言葉で確認するのだろうか。
 
 どのように?
 「君は、僕の親友かい?」って訊くんだろうか。
 そんなふうに訊かれたら、「そうだよ」って答えられるんだろうか。
 

 小学校5年生くらいの時に、親友ってものにあこがれて、クラスメイトに訊いたことがある。
 「僕らは、親友やよな」って言うと、そいつは困ってしまった。

 「親友っていうか・・・まぁ、友達は友達やな」って答えてくれるのが精一杯。
 じゃ、僕らは、あまり親しくなかったのか、というとそうでもなく、もちろん親しい友達関係にあった。
 ただ、彼には、まだ、親友というものが何なのかが、はっきり理解できていなかったのかも知れないし、逆によく理解していたので、僕がそれには該当しないと考えていたのかも知れない。

 どっちにせよ、小学生が思い描く親友ってのは、どんなんだろう。

 その頃の僕は、何かの本で読んだ「何でも話せる親しい友達」ってことをimage(イミジ:イメージ)してたわけだけど、明日が来ることに何の疑いも持たず、「また明日」って言えた年代に、「話せないこと」っていうものがあったんだろうか。

 子供は子供なりに悩みをかかえてて、子供なりに真剣だったりするけれど、誰かが困っていることを、クラスで討議してたくらいなんだから、「話せないこと」ってのは、今よりずっと少なかったに違いない。

 (じゃ、今は、「話せないこと」がいっぱいあるのか、と小学生レベルで訊かれても困るわけで、「話す必要のないこと」があるって言えば分かってもらえるかな?
 最終的には、自分自身の存在ってことに関わってくるので、このことは、また別の機会に話そう。)

 となると、小学生は、親友でいっぱいなのか?

 そんなことはない。
 「友達がいなくて寂しい」ってのがわんさかいるわけだから。

 でも、ひょっとしたら、「友達がいない」っていうときの「友達」ってのは、イメージばかりが大きく膨らんだ「親友」のことを指すんじゃないだろうか。

 クラスメイトは友達で、一度話せば友達で、果ては同級生はみんな友達だと考えてしまうのがいる一方で「友達がいない」なんて言うのがいるわけだから、「友達」というもののイメージが人によって全然違うんだろうね。

 「友達」というもののイメージを変えるだけで、「実は、私には、友達がいっぱいいました」ってことになったら、いいんだけどねぇ。
 
 誰しも「親友」を求める時代があるようだ。

 「親友」は「友達」の中からできあがっていくものだろうから、「親友」を追い求めるのと同じくらい、自分が相手にとって「親友」と思われるに足るものを備えられるように、自分を磨いていってほしい。
 

 ところで、今の僕に親友が何人いるんだと訊かれると、これまた困ってしまう。

 実は、今の僕には、「親友」っていうものがどういうものなのかが、イメージできないんだ。
 仲の良い友人は何人かいるし、その中に、一生、こいつらとはつきあっていけるというのも何人かいる。

 「それが親友じゃないか」っていうんなら、それでいい。

 「いやいや、親友ってのは、何でも話せなきゃだめだ」っていうのなら、何でも話してみたことがないから、誰が親友か分からない。

 親友であろうがなかろうが、今の僕にとって、そんなことは、どうでもいいことなんだ。

 僕には、友達がいる。
 その中に、親しいのもいればそうでないのもいるってことで十分なんだ。

 ただ、彼ら友達にとって、僕自身が、彼らの良き友達でありたいと思う。
 

 じゃぁ、「友達」って、どうやったらできるんだろう?

 
 

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